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ζ(゚ー゚*ζ彼女は星空管理人のようです(プチ1レス短編祭り)


キラキラと光る星は、パチンとはじけて消えた。


ζ(゚、゚;ζ「ありゃりゃりゃ、マズったかな」


万年氷を使うところを、初雪でごまかしたのがいけなかったか。
それとも、宵闇の天蓋に縫い付けるときに、何度も朝日の針で刺したのが駄目だったのか。
ひょっとしたら逃げ回ろうとしたあの星に、土星の輪を一かけら投げつけてしまったのが原因か。


ζ(‐、‐;ζ「んー、気づかれては……いないよね」


失敗に至る過程を考察することをしばし止め、そっと地上を見下ろしてみる。
大地にはりついた町は、昼の喧騒が嘘のように沈黙している。
そのかわりに、川のたてる水の音と、虫たちのたてるかすかな声だけが、あたりを支配している。

ああ、この時間は本当に静かだ。
明かりの消えた家の住人は眠りについている。
明かりのついた家にいる者たちは、そもそも空なんて見上げないだろう。


ζ(゚、゚*ζ「……まあ、こっちとしては失敗がごまかせていいんだけどね」


予備の星を、天蓋に縫い付ける。
こんどははじけることがないように、ゆっくり慎重に夕日の光の針を動かす。


ζ(゚ー゚*ζ「よし、綺麗よ」


淡い青に輝く星が、嬉しそうにまたたく。
私はその出来に満足してから、ふたたび地上に目を向ける。
誰かが窓を見上げて、「あんなところに星なんかあったっけ」と、言ってくれることを期待して。

たった一人でもいいから、気づいてほしい。
そして、たまにでいいから「今日の星は綺麗だな」と思ってほしい。


――だって、それでこそ仕事ってのはやりがいが出るものでしょ?



プチ1レス祭り参加作品の修正版。
とてもじゃないが、1レスじゃおさまりません。

1レスにするために削った部分を、戻したバージョンです。

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